2023年3月30日木曜日

デジタル通貨(CBDC)について

    ナカモトサトシは、いったい何者なのか?

という疑問はさておき、中央銀行である日銀は有識者会議を開き、当面の課題として「デジタル円」の発行を行うための民間を含めた実験を行う予定であることが本日(2023.3.30)発表された。そもそもデジタル通貨(CBDC)は、仮想通貨というものが誕生しての結果として、また共産圏、資本主義圏に関わらず世界の潮流として本格的に法定通貨に変わる新たな通貨として議論され始めたのだけれど、特に最近注目されたのはアメリカの旧facebook(現在はMeta社)の暗号通貨リブラLibra(現在はディエムDiemと呼ばれる)を発行しようとしたことがあって、その時は政府下院により中止を求められ頓挫していることだった。なぜなら「世界の基軸通貨」であるアメリカのドルが暗号通貨の発行によりどうなってしまうか分からないとの懸念があったと思われるが、犯罪収益のマネーロンダリングやテロリストの資金源などに利用されることへの対応が不十分であったとも言われている。

 しかし既に国の法定通貨として仮想通貨を流通させている国もある。エルサルバドルは、2021年9月7日に仮想通貨(現在は暗号通貨と呼ばれる)として「ビットコイン」を採用した。ところがビットコインが暴落の憂き目に遭い、現在IMFは見直しを求めているようだ。リブラと違って資産価値としての裏付けを持たない通貨である点で暗号通貨は不安定な動きをすることがある。最近では、FTXの創始者が起こした詐欺事件があるが、日本でも過去において暗号通貨に投資をしたが一夜にして預けた資金がネットの不正アクセスにより簡単に消えてしまうといった事などが発生している。かつては、マウント・ゴックス事件(70億円相当の仮想通貨が流出)やコインチェック流出問題(580億円相当の仮想通貨が流出した)などネット環境の脆弱性をつき、暗号通貨そのものの管理に関して信用性に疑問と問題を投げかけたこともあり、日本では金融資産を暗号資産に投資するということは行なっていない。

 既にデジタル通貨を発行している国もある。カンボジア、バハマ、東カリブ、ナイジェリアである。中でも、カリブ海にあるバハマは人口40万人で、700以上もある島国で、各島の金融サービスがうまく機能しておらず、輸送コストも高く、ハリケーンなどの自然災害が起こればATMも利用できなくなる等の問題もあり、通貨のデジタル化、QRコード(発明者は、日本のデンソーウェーブの原昌宏氏である)決済利用による送金システムにより、国民のための金融サービス向上につながっているという事例もあるようだ。(Impress Watchの記事より) 

 

          写真は、Paul M氏のTwitter投稿より

 そもそもビットコインという暗号通貨は、ナカモトサトシが考案したのだったが、それは中央銀行というものを通さずに通貨の交換が出来るかという課題をクリアしたことに画期的な意義があった。そのためにブロックチェーンという技術が使われ、誰かが誰かにビットコインを売買するという時に、ハッシュ関数というものを使い暗号化して、誰もがそれを見れ得る状態にすることで安全な交換であることを証明するというものであった。この時に第三者による取引の承認と正しく取引がなされているかという確認作業が必要になるが、それをマイニング(=採掘)と呼び、膨大なコンピューターで作業するから、かなりな熱量というか消費電力が必要になるといったマイナス面もあるが、採掘者はそれにより新たなビットコインを報酬として手に入れることが出来るようだ。そして2140年がくれば、発行量が2100万BTC(ビットコイン)に達し、それ以上発行されることはないとされている。


 もし、初めに書いたように日本の中央銀行である日銀がデジタル通貨を発行するというようなことになれば、もはや中央政府を介さない「暗号通貨」の必要性を唱えたナカモトサトシも地球上のどこかで苦笑いをしていることだろう。彼は、1975年4月5日生まれの47歳であるとされているが、今日誰もその正体を見た者はいない。

参考資料;杉井靖典著「いちばんやさしいブロックチェーンの教本」インプレス刊



2023年3月24日金曜日

WBC 日米の対決 アメリカンドリームと日本の夢

    準決勝でのメキシコ戦では辛くも村上のサヨナラヒットで決勝進出という夢を勝ち取った侍ジャパン。ほんとに強かったと、決勝戦を振り返って誰しもが思った。そこにはある勝因があったと気づく人もいた。全勝での完全優勝。

 今年のWBCを優勝に導いた立役者は誰だったか?MVPを獲った大谷翔平選手(今大会打率.435、本塁打1、打点8)であり、ベストナインに輝いた大谷と吉田正尚選手(打率.409、本塁打2、打点13)を挙げられるが、サヨナラヒットと決勝の本塁打を打ったのは村上宗隆選手であり、イタリア戦で2塁進出でアウトになった(H&Rのところをサインミスだったと帰国後の会見でコーチが明かした)岡本和真が、名誉挽回すべく5回に放った左翼スタンドに入る3ランも強く印象に残った(この時大谷が意表を付くバントヒットをして出塁していた)。更に決勝でも彼はソロHRを叩き出してもいる。でも帰国後の岡本の会見ときたら圧巻だった(笑)。ただメジャー選手4名が米国に残り華々しい凱旋を果たせなかったことは少し悔やまれた。

 アメリカは1番から9番まで大リーガーのベストメンバーを集めていたし(これは日本が過去に優勝した時とは全く違っていた)控えのクローザーも他国とは格段に違っていた。そんなアメリカに日本はなぜ勝ったのかという疑問が残る。それは、ヌートバーをはじめ全員の気持ちを一つにできる野球(始める時には必ず毎回円陣を組んで選手交代で檄を飛ばしていた)いわゆるチームワークの勝利だったと言えるのではないか。だから勝てば奇跡と言われる対戦相手にも少しも物怖じせず突っ込んで行けたと思う。それにはもちちろん大リーガー選手4名を擁していたのもある。みんなでタッちゃんTシャツ着ていて、塁に出たらペッパー・ミルをやっていたから、世界でも羨むほどのチームワークが徹底していた。イチローが称賛したようにダルビッシュが牽引役を買って出たこともある。彼は大枚叩いて(食事代だけでも2千万円を超えていた)チームの選手を引き連れて野球以外の場所でも結束力を強める働きをしていた。そして大谷がいるから、というのがやっぱり大きい。大谷はダルをリスペクトしているが、ダルも投球フォームを大谷から研究しているのだ。各選手、山田にしても大谷にしても以前ならただHRを打ちたいという選手が多かったが、良く球を見ていて、四球を選び、結果的に打順がクリーンナップに繋げていた。村上が4番から5番になり吉田に地位を奪われたような感じがしても、結果的にはいい位置にいたはずだ(だからさよならヒットに繋がった)。アメリカのメディアも戸郷や高橋や伊藤大海など投手陣を羨む声があった。監督は何より8回、9回は自ら投げるという声に任せたと言うし、そもそも二刀流をここまで育て上げた監督だからチームを引っ張ってこれたのかも知れない。

 大谷は大きな夢を引っ提げて日本球界にやって来た。彼にしてみれば人生設計でいう予定のコースに過ぎなかったのだが。彼は日ハムと交渉する際に二刀流(栗山監督が推したという説もある)とメジャー移籍を条件にした。当時まだ日本という国は(アメリカだって同じ)閉鎖的で、winnyのところでも記したと思うけど、特異な才能を持った人が現れると「出る杭は打たれる」ごとく潰しにかかる風潮がある。仮に「二刀流」が許されたとしても、日本球界では不可能なことだと思われていたし(野村監督はそう見ていた)、今に潰れるのが関の山と見られていた。アメリカの本場では、かつてはベーブ・ルースがいて、その再来と呼ばれている彼は、今では米本国でも熱狂的ファンが多い。渡米した当初はスランプに陥り、イチローに助けを求めた。イチローも最初は振り子打法を変えた。同じように大谷も打撃フォームを変えたことによりスランプから脱したのだった。チームメイトのマイク・トラウトは、どちらかと言えば大谷をあまりに知らなさ過ぎると彼の存在をアメリカの野球ファンに知らしめた程で、9回表の最後のバッターでその親友との因縁の対決となった。9回表一人目がマクニールで4ballで出塁し、2番手のベッツがセカンドゴロでgets2になり、トラウトが最後のバッターとなったことがマンガみたいだと称された。大谷のDH解除しての登板に全く不安がないではなかったと思う。

 決勝ではリプレイ検証が2回あった。1つは、村上が一塁に送球したのがアウトになったものが「セーフ」に、また大谷がヒットして一塁に出塁したのをアウトではないかとされたものが「セーフ」と判定された。準決勝での甲斐捕手が送球して源田壮亮が刺したが、メキシコのトレホ選手の技巧プレイには舌を巻いた(最初セーフだったのが「源田の1ミリ」と謳われがアウトとなった)。この時敵の選手も天晴れだったけど、海外メディアは彼が既に指を骨折して出場していたことを知り、これぞサムライと言って称賛していた。右手小指は反対向いていて、本来なら病院で欠場なのを、コーチは彼のどうしても出場するという信念に押されてしまった。


<彼の夢>

20歳 メジャー(年俸15億円)

 →28歳2023年の年俸は550万ドル(推定43億円)     

22歳 サイ・ヤング賞                               

23歳 WBC日本代表                                

24歳 ノーヒットノーラン 25勝をマーク                     

25歳 世界最速175km/h                                                                                                                         

26歳 ワールドシリーズ優勝 結婚                         

27歳 WBC日本代表 MVP                                                                                                                  

28歳 男の子誕生(現在28歳)                          

29歳ノーヒットノーラン2度目の達成

 

 WBCについては、新型コロナの関係で開催が遅れたし(人生何が起きるか分からない)、現在のところノーヒットノーランやサイ・ヤング賞も達成できてはいない。MVPについては一昨年は大谷翔平で、昨年はアーロン・ジャッジ(NYY)が選ばれている(それも手伝ってかWBCでは大谷がMVPに選ばれた)。サイ・ヤング賞については、これまでダルビッシュが最有力に目されたことがあるが(当時ダルの妻の一言でスランプから脱したことを知っている)、まだ日本人選手では入賞者はいない。

 思えばメジャー移籍は珍しくなく、昔から誰しも日本人選手の憧れの舞台であったし、成功した人もいる。レッドソックスを世界一に導いた投手の一人に上原浩治や松坂大輔らがいる。先鞭を付けたのは野茂投手であり、江夏投手でもあった。(お前が生まれた1979年の日本シリーズでは、9回裏に江夏が広島カープの投手として投げた21球は有名で、山際淳司が短編ドキュメント小説に表している)。3年後のWBCが早く来ないか、侍ジャパンの勇姿をまた見たいと子供達は強く望んでいるに違いない。

「最後まで自らが望む未来、可能性を信じ抜くこと。そうすれば、物事は必ず望んだ方向へと進みはじめます。」誰かが言ったその言葉を、おれも信じている。


写真は、NHKニュース、東京中日スポーツ、Number Web、Getty Images より






2023年3月18日土曜日

Winny 新たなる挑戦と挫折

    昨日(2023.3.17)梅田のtohoシネマズで映画を観てきた。その日は本当は昔の部下の一人が焼きそばが好きやったからご馳走しようと呼んだんやったけど、急な出張で叶わず予約していたので一人で実行したのだった。(そこはリバープレイスで、お前と一緒にBY08キャッチしたの覚えてるやろ)三十五と知り合う前の2000年ごろに、映画の主人公の彼はプログラマーとしてファイル共有ソフトなるものを立ち上げて一般公開した。当時このソフトは思わぬ反響を呼び、このソフトを利用して誰もが欲しがる情報や違法な楽曲などをアップロードする者もあり警察は著作権侵害とする利益侵害の当事者からの要望もあり取り締まることを余儀なくされる。

 違法ダウンロードとは、例えば当時人気の宇多田ヒカルの楽曲がCDを手に入れなくても無料で手に入るという代物だったからだ。それだけに中には警察関係者からのアクセスも有り、大変な状況になりつつあった。真っ先に食い物に晒されたのは、京都府警と北海道警だった。それは、気付かぬうちに2チャンネルの掲示板に公開されては困る公文書がアップロードされてしまったからだった。つまり京都府警の場合は、ひったくりの被害者の供述調書であり、北海道警の場合は交通事故の実況見分における被害者の調書だった。その違法なアップロードは次々に全国の警察官が所有するPCに及び、愛媛県警や岡山県警にも波及し、警護計画書の概要や捜査情報等ありとあらゆる情報を見なくてもいい者までもが共有するという現象が起きる結果となってしまっていた。実際にはそれぞれの警察官が自宅に帰って残業した際に、たまたまこのファイル共有ソフトを同じPCで開いたことで起きたものだった。つまりファイル共有ソフトとは、文字どおり無料で宇多田ヒカルの歌や見たいアニメや映画もダウンロード出来るが、その代わりに自分が繋げているPCに入れた情報も不特定多数の全国のPCに曝け出してしまうというものであった。そこまではこのファイル共有ソフトの作者は想定していなかっただろう。通称「金玉ソフト」というものは、さっき言ったネットに繋がっているものなら何でも吸収してしまうというウイルスで、このファイル共有ソフトを通して可能となるもので、利用者が気付かぬうちに個人情報が盗まれてしまうという想定していない状況を作り出していたのだった。

 ただそういう想定を予想していなかった、Winnyというファイル共有ソフトを作り出し公開した当時東大助手である金子勇氏には大きな夢があったに違いないと思うが、思わぬ事態(警察の身内が情報を拡散してしまうという不手際)にはまだ気づいていなかった。著作権法違反の幇助の罪で逮捕されるまでは。映画は、彼が逮捕され、著名な弁護士が不当逮捕を訴え法廷闘争するも地裁で罰金の有罪判決を受ける結果となってしまうまでを詳細に描いている。そして映画の最後で金子本人が出て語るシーンがある。最高裁で彼が無罪を勝ち取るまで10年の歳月を要したが、その1年後には彼の夢を実現することもなく短い一生を終えることになる。

 映画を見た翌日、最近私の周囲から消えた一人のプログラマーにメールした。彼は社会適応がしにくいが自分の夢を追っている。それが金子氏に通ずるものであると思ったからだった。

  「Winnyを昨日梅田で観た。当時京都府警が、また時の政府が、日本にとって有用な存在である金子勇という人を、そんな存在であることを認識出来ずに死に追いやってしまったんだなということを感じて涙した。p to p の本来有るべき状態を、彼の死後にも誰かが構築しなければならないことも感じた映画やった。2ちゃんという掲示板も当時は問題化したし、世界はその後Youtubeが出現し、今またTwitterに変わるものが出てこようとしている。Microsoftは新しい検索エンジンであるGPT-4を最近公開した。映画の最後で彼は言う。『今でも私は、科学技術はすばらしいものだと信じています。新しい技術を生み、表に出していくことこそが、私の技術者としての自己実現であり、また、私なりの社会への貢献だと考えているからです。10年前にWinnyを作っても、検証ができなかったでしょうし、10年後にWinnyを作っても、ありふれた技術だとみなされたでしょう。Winnyの開発は早すぎたのでしょうか。それとも遅すぎたのでしょうか。Winnyは将来的には評価される技術だと信じています。私が、Winnyの開発中断を余儀なくされてから、すでに2年以上にもなりますが、その間にも世界中で、さまざまな新しい技術が生まれ、私の方でも新しいアイデアを思いついています。ですが、それを実際に形にすることすら出来ません。私にはそれが残念でなりません。』(支援者が全国から募り、被告人としての彼は保釈されたがPCを自由に使えず親族とも交流出来ずにいた。私が涙したのは、彼の夢を威信をかけて阻んだ警察が、同じように私文書を偽造しても組織を守るというところに無念の気持ちがはたらいたからだと思う。」

 当時私たちは行政文書は「一太郎」という文書作成ソフトを重宝がって使っていた。しかし毎年一つずつバージョンアップしたし、その度に価格が転嫁された。有名なAdobeソフトもそうだったし、著作権を保護している側のソフト開発会社は懸命に守っていても、利用する一般ユーザーはその度に利益を吸い取られる不利益を被っていたのも事実だった。取り締まっていた警察だって一太郎からやがてOfficeに文書作成ソフトが変わっても、似たような現象が起きてユーザーと似たような立場に置かれたはずだ。だから「もうウィニーは使いません」という誓約書を全国警察の全署員に書かせていたはずだ。この映画の中で、もう一つ愛媛県警の不祥事が描かれている。出張旅費とか捜査費という名目を携わっていないはずの警察官が金額を書いて会計に提出するというもので、それを正義感に燃えた一介の警察官である仙波巡査部長が告発していく。県警や警察庁が真っ向から否定し彼を逆に陥れていくのだが…。しかし何とWinnyによって一番警察が困る本物の領収証という内部情報が暴露されていく。




 また2階の部屋で一人「やまとなでしこ」を見ている自分がいた。

 三十五は、桜子より強かったと思う。だって桜子は結婚ギリギリで思いとどまって欧介のもとに走ったんやから。第9話の最後で欧介が桜子に言う「きっといつか辛い事忘れることが出来る日が来るから。きっと来るから!」と。それに答えて桜子は「ずっと小さい頃から思ってた。きっといつか王子様が現れるって。でも貴方じゃないわ」欧介は「分かってます」と優しく流す。そんな欧介に桜子は顔を埋めるしかなかったのだった。魚屋であるが数学者でもある欧介はそんな時でさえ自分の気持ちを素直に表現できないのだった。もしも欧介が奪ってでも桜子を自分のものにすれば人生は変わっていただろうか…。でもどちらにしても桜子は欧介を選んだけれど…。占い師(このドラマの脚本家も占い師でもある)はいう。

 人と人のご縁は不思議なもので、お互いの大切さや魅力を知るために、一旦離れなければならないこともあるのですから。恋人として付き合うだけでなく、別れを経験しなければ見えてこないこともあるのですね。これから先、また新たな関係を築いていくうちに実感できるはずよ。別れという経験も、お二人にとっては欠かせない要素だったのだと。そして、その経験を共にしたからこそ深まっていく愛情があることにも。

 

 




2023年3月17日金曜日

象の嘆き

  誰しもが思った。タイやインドの奥地で、そして市街地にさえ現れた象は遂に気が触れたのだと。

  多くの象のうち一頭だけが暴れたのは、人間のせいではないと。

  しかしいつの時代でも人間は、自分の都合の良い考えでまとめてしまう。決して人間のせいで

はなくて、奴らが悪いんだと。バスや乗用車や無辜の市民を襲ったり普通はしないはずだ。だ

から根っから野蛮な生き物なんだと。

  動物園の飼育員が動物に襲われて死ぬようなことがあった時も、奴らは怖い野蛮な生き物なん

だとされるのだ。

  パンダが契約を終えて日本から中国に返された。あんなに可愛いのになぜ私の前から連れ去っ

てしまうのかと人は問う。その前に、あなたはパンダを中国の奥地からなぜ竹林のない所にわ

ざわざ運んでくるのか問わないのだろうか?年間1億円の動物の契約はそうはない。六本木ヒル

ズに住む女性国際政治学者なら普通に年間3千万円程度の賃貸契約なら結んでいることだろう。

  人はいつの世でも勝手な生き物なのかも知れない。昔からそうなのだ。法に触れなければいい

と、法を作ってしまう。象も犀も、トラだって、別に来たくて日本に来たわけじゃないはず

だ。

  本当は自分の昔いた場所、いたい場所、落ち着く場所に帰りたいはずなんだ、きっと….。

          写真は、gigazine.netから






2023年3月4日土曜日

超一級の行政文書です

    これは、3月3日の参議院予算委員会において、立憲民主党の小西洋之議員が、高市大臣に対して発した言葉です。総務省所属の者から小西議員が付託を受けて(第三者が介在したかも知れない)提示した行政文書を「まともな」文書であると信じ込んで参議院において披瀝したもので、この件は国会中継もされて国民も知るところとなった。知るところとはなったが、この文書の信憑性については未だ解らない点が多い。彼が総務省の課長補佐時代には、この文書の登場人物である安倍内閣で首相補佐官をしていた礒崎陽輔氏も課長職にあった。礒崎氏が主導した民放(特に安倍首相が生出演したサンデーモーニングなど)のあり方を是正する必要に迫られて、放送法に基づき(或いは改編し)本来のあり方を追求しようとする安倍首相をはじめとする内閣主導でなされた当時の放送事業のあり方に関し、主管である総務省と内閣の対立を明らかにしようとするのが今回の行政文書に残されていると主張し、白実のものにしたのが小西議員である。

 しかし大見得を切り大舞台で演じていた小西議員に対し、文書は「捏造」と高市大臣が決めつけたのだから、議員(大臣)辞職に追い込もうとした小西議員もいささかトーンダウンした格好だった。私は、彼が在職していた総務省の職員から受け取ったとされる約80ページに上る公文書についてなぜもっと精査しなかったのだろうと思った。きっと一人で悦に入っていたのだろう。こういった類の文書は公にする前に複数で精査されるべきだろうし、矛盾点を追求しなければいけないはずなのだ。もし刑事事件であれば刑事が、或いは新聞記事なら記者が、ガセネタもあるだろうから裏を取ることが必ず必要になる。その上で白日の元に晒す、という手順を踏まないと同じ轍(過去にはメール問題)をまた踏むことになってしまう。

 この点について早速YouTubeで高橋洋一チャンネルで取り上げていた。いくつかの項目で少し行政文書らしくない箇所があると指摘していた。つまり「取扱厳重注意」を「厳重取扱注意」としていたところとか、配布先に参加者の名前がないとか、総理と電話をしたメモを秘書官でなく参事官がしたこと、電話した正確な時刻が記されていないことなど。また以下の放送では、飯田浩司アナが高橋洋一氏に聞き、旧郵政省と旧自治省の根深い争いが根底にはあるとの見方を紹介している。その争いが現下の統一地方選に影響を与えていると。

ラジオ「ニッポン放送飯田浩司のOK!Cozy up」(3月8日付をPodcastで配信中)

捏造というよりデタラメな行政文書だと高橋氏が指摘しているところと、上記根深い闘争が今回の統一選と無関係ではない点がこのチャンネルを視聴すれば分かりやすいので、リンクを貼っておきます。

長谷川幸洋&高橋洋一のNEWSチャンネル

 この膨大な文書がまともなところとそうでないところが混在していることがこれらの文書に関しての注意すべきところなんだろう。数ページが捏造されているのではないか。ひょっとしてこれを議員に渡した人物と公文書(の一部)を作成した人物は異なっている可能性もある。昨年だったかJAXAの中で発表した研究論文が捏造されたものがあったというニュースが報じられた。かつては理研の研究発表が捏造であると指摘され、担当の教授が自殺し、かの新進気鋭の研究家小保方さんが現場から去らざるを得なかった、とかも思い出される。今回の行政文書を流出させた職員が国家公務員法などの内部規定に反するのは別にして、仮に公文書を偽造していたなら、有印公文書偽造で1年以上10年以下の懲役と重い。総務省は刑事告訴をするのだろうか?(補追;偽造ではなく総務省が公文書であると改めて認めたことでその可能性は無くなった。)※ただ都合の悪いところは総務大臣や事務次官も見れないようにして作成していたということである。これが、総務省の行政文書であった。

  昨今太陽光パネル問題で言えば、夫が逮捕されるかも知れないとマスメディアに顔を出すことも無くなった三浦瑠麗氏とは違って、中国のスパイに金○○を握られてしまっているんじゃないかと噂されている橋下氏はフジや日テレに恥ずかしくもなく毎朝顔を出し、同じく外務大臣に至っては大事な国際会議に出席もせずのらりくらりしている様を見ていると、こんな問題なんかどうでもいいやんかと言いたくなる人もいるだろう。ただ外相のインド行きを阻んだのは世耕参議院幹事長とも言われており、既に外相も力を失っている証拠なのだろう。次期総裁には茂木幹事長が名乗りを挙げているとかいないとか。(補追;既に岸田下ろしがはじまっているという見方もある)

 その昔国会でメール問題で追求した民主党議員がいたが、ネタ元が虚偽だと判明して敢えなく去ってしまった前歴がある。要するに立民(当時の民進党)の山尾(現菅野)志桜里議員が「保育園落ちた日本死ね」という発言とか、前出したメール問題では民主党の永田寿康議員がホリエモンのメール内容を信じ込み国会で追求したものの、ガセネタであったことで執行部が退陣に追い込まれているが、民主党の系譜からなる立民の議員は昔からこの種のガセネタで与党を追及するということをやりたがる傾向がある。売れない記者が大スクープによりデビューするようなものだ。今回で言うなら、高市大臣が辞めるか、小西議員が辞めるかどちらかである。(結果的にはどちらも辞めないということで幕引きになりそうだ。)

補追;3月7日高市内閣府特命担当大臣が記者会見を開いた。各メディアが本当に「ネツゾウ」で良いかというダメ押しの質問を行ったが、「4ページの私が関連するところと、安倍首相との電話連絡に関するくだりについては有りもしないことを事実として記載したものでネツゾウです」と答えた。一方同日総務省も総務大臣が記者会見を開き、小西議員が公表した文書は総務省が(デジタル)保管している文書と同一であるとの認識を示しマスキングなしに公開した。ただその中で「記載内容の正確性が確認できないもの、作成の経緯が判明しないものがある点にはご留意いただければと思います」と慎重な姿勢を示している。


更に補追(2023.3.21)小西文書について「事務方が大臣に無断で首相官邸と取引して法解釈を決めるというのは、議院内閣制であってはならないことだ。」(池田信夫アゴラ研究所所長)アゴラの記事



 何故今回の写真がカメレオンなのか?この動物の販売価格は何と39800円もする。(画像「爬虫類カフェらぷとる」より)実は最近昔見れなかった「やまとなでしこ」というドラマをどうしても見たくなって探してたら、DVD6枚組(全11話)が売られていたから、それをamazonで手に入れた。字幕に簡体文字があったけど非表示に出来る。数日で一気に見てしまった。このドラマで出てくるアイテムがカメレオンである。毎日のように合コンを主導するスッチーの松嶋菜々子扮する桜子がラストシーンで、数学の研究のためニューヨークに行った堤真一扮する中原欧介を追いかけて気持ちを伝える場面で、カメレオンの人形を渡すシーンがあるが、そのカメレオンを逆に欧介は桜子に投げて返す。このアイテムは、欧介が桜子に買って上げたおもちゃだけど、桜子が期待していたロレックスの高級時計「カメレオン」を勘違いした物だった。それでもそのロレックスをプレゼントした金持ちの御曹司東十条司こと東幹久の好意を退いて魚屋の欧介に次第に惹かれていくのだった。主題歌はMISIAのEverything この曲は彼女がこのドラマのために書き下ろしたもので今でも色褪せていない。出演した俳優の中で押尾学がMDMA過剰摂取による女性の遺棄で逮捕されて実刑判決で収監された事件は、ネットでは森喜朗元総理の息子が絡んでいると言われているから、今流行りのドラマ「罠の戦争」を連想させる。押尾学と結婚した矢田亜希子はそのことで離婚することになってしまった。欧介に恋心を抱いて失恋する彼女が本当の愛を手に入れたはずだったのだけれど。

(補追3.9)そういえば不祥事と言えば、桜子を愛する東十条家の御曹司がスキャンダルに見舞われたことがあった。発端はタモリのテレフォンショッキングというコーナーを見た女性が、出演した俳優の東を見てピンと来たのだそうだ。あまりにショッキングなので載せれないので後はご自分でネット検索して下さいな。第3話で家に呼ばれた桜子が司の母親から「桜子さんは司のどこが気に入ったの?」と聞かれる場面があった。そしたら桜子は「ええ、嘘をつかないところです」と言った。この時点で既に欧介も桜子自身もアウトだったのだけれど…。

ドラマ「やまとなでしこ」主題歌 

追記;そういえば、まだ二十代の頃世の中に合コンという言葉はなく、バブルがまだ弾けてなくて、私は本部の可愛い受付嬢二人と共に行きつけのフランス料理のレストラン(もう存在しない)で4人で食事会を開いたことがあった。文殊(訂正→文珠)というその変わった名前の友人の女性はまだ二十歳を越えたばかりで、結局それ以上発展しなかった。最近彼女が現役で同じ姓を名乗っていていることを知った。ずっと将来現れる女性の守護霊が発展を阻んだのかも知れない、今思えば。その女性にはペアリングを贈ったことがあったけど、私のも含めてまだ現物を見ずにいる。






新中東戦争のゆくえ