2025年3月7日金曜日

地球は緑を保つことが出来るだろうか?

 写真の本は、経済の分野にはなく、環境のコーナーの棚に置いてある。それで少し前にあの本どこだっけ?と気になって探したが中々見当たらなかったのだ。地球に住む人々は、今後地球環境を最適に整えることが出来るだろうか?既にトランプ大統領は、パリ会議で採択した決議書からの離脱を表明している。表題で「資本主義」と名打っているのが肝だ。この本の冒頭で早速取り上げられているのも、トランプ大統領の言葉である。資本主義でもCO2規制は到底達成できない項目であるし、共産主義なら尚更発展途上であることを良いことに地球規模の環境問題に対応する動きはない。トランプ自身レアメタルはどこだ、原油が見つかれば掘って掘って掘りまくれとGoサインを出す人である。

                         

 いま世界は、アメリカのトランプ大統領の一挙手一頭足に影響され、動かされている。株価ひとつとってもそう。好むと好まざるとに関わらず世界の趨勢はそのように動いている。トランプ大統領の新政権が発足してアメリカのGAFAのトップや日本からはSBの孫正義氏が大統領の周りに集まった。既にイーロンマスクは閣僚の中にいる。ひとりキャップ帽を被って言いたい放題言い、大統領が「今の彼の言葉に異論はないよな、あるならこの場から出て行ってくれ」と牽制する始末。もう両議員での大統領の演説でもそうなっている。文句があれば退場させられるし、「忖度ロース」でなければ、立身出世は望めない。ひと頃日本もそんな雰囲気があった。ゼレンスキーでさえ、歓迎を受けるどころか罵倒される。ウクライナは英仏をはじめヨーロッパの主要国が支援しているが、微妙な綱渡りを今後は強いられるはずだ。アメリカをはじめ日本でも株価が急激に下がった。それは中国が仕掛けたdeep seekにある。いくら孫正義氏がサム・アルトマンと組んで新しいAIの分野を開拓しようが市場は冷ややかだ。
 そしてトランプ発言がそこに輪をかける。カナダやメキシコ、中国に対して関税を強化する保護主義を鮮明にしたからだ。よく唾を天に向かって吐けば自らにかかると昔から言われてきた。それはアメリカも同じだろう。自由貿易を蔑ろにした政策がどのような結果をもたらすかそんなに時間がかからないと思う。

 冒頭で紹介した今書店で並んでいるこの本の冒頭で、作者であるアクシャット・ラティ Akshat  Rathi  は、10年ほど前にドナルド・トランプが「クリーンコール・テクノロジー」の有用性を説いたのだと言う。しかしそれは誤解が生んだものだった。二酸化炭素を回収し、地中に貯留するのがクリーンコールだが、その意味を間違えて、クリーンな石炭が開発されたと思い込んだ(あるいは側近の出鱈目を信じ込んだ)のだった。日本の大阪府の知事が新型コロナにヨードチンキが効くと本気で思って記者会見まで開いたのとよく似ている。徒然草の第五十二段に「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」とあるが、そのような事なのか。
 この本の中では、「世界の平均気温が産業革命前と比べて1.5°Cではなく2℃上昇すると、世界規模で100兆ドルの経済損失が生じる。2050年に二酸化炭素排出量ゼロどころか、さらに意欲的な目標の達成が求められる。現代文明を支えるエネルギーシステムを再構築し、地球上の80億人を養う農業システムを再考し、人類とこの惑星の関係を作り変えるのに、残された時間は30年足らずだ。」と述べている。
 しかしトランプ大統領は、パリ協定に離脱する大統領令に署名している。

トランプ大統領のパリ協定離脱の影響を伝えるニュース(NHK)

 トランプ大統領の側近がこのような、まるで裸の王様が裸でうろうろして外出するような時に気分を害するような指摘をするのは期待できないし、そのような人が共和党から現れるとは到底思えない。そこは、「そのようなことを続ければ、ものすごく株価が下がり、トランプ関連株ももちろん甚大な損失を被ることになりますよ」と娘のイバンカ氏あたりからやんわりと御指導して頂かなくてはいけないだろう。

追記;3月8日。EUではイーロン・マスクの車テスラにNonと言い、テスラ株が落ち込んでいる。これは参考で動画を載せておくけど、例のトランプ就任に際して彼がヒットラーの真似みたいなポーズを取ったことに対する嫌悪感から来ている。

テスラに乗らないヨーロッパ

 そして(3月9日)またこれもイーロンマスクが仕掛けたと言えそうだ。

別にスターリンクなくてもウクライナは勝てる!

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