2024年12月3日火曜日

エメラルド・グリーン

  エメラルドは、ギリシャ神話で男女を結びつける愛の色彩などと言われ、「恋愛成就」「夫婦愛」「幸運」などの言葉がその石に秘められているらしい。そのグリーンで透明なエメラルドのペンダントをぼくは、道士から頂いた。「道士って誰?あっそうか、あの奇跡の星の道士ですか。」何もかも知られているのは何だか怖い気がする。ぼくと三十五のことも全てその道士は知っていて、彼女に手紙を書いたこととか、あなたの職場には姿を見せなかったとか、そんな具体的な事まで話したから驚いた。随分長い間三十五と会えないでいる。そんなこと心の中で思っていたら、それを見透かしたように「あなたが思うように、あの人は今思い出に浸れる余裕がないんです。最近仕事を変えようとしていますし、それに打ち込んだり、新しい環境にも慣れていかなくちゃなりません。子供のことも気がかりです。ただそうは言っても、あなたが既に同じような境遇を経験して、それを乗り越えたように、きっともうすぐ、来年になるかもしれませんが、もうすぐ余裕のある心になります。あなたには、その時あのひとを支えてあげる必要があるんです。」と一気に道士は話した。

         コロンビア産エメラルド原石;KARATZ STORE


 「あなたには思い出すことも出来ない程前に、三十五さんが一生懸命になってあなたに訴えかけていた事があり、その気持ちを分かって上げられなかったんです。それはもうあの人も憶えていない出来事になってしまっていますけどね。でもその事が二人を引き離すことにつながったんです。そして別の人のところに行ってしまった。その時にあなたはどれほど悲しんだでしょう。思い出して下さい、大事なことですから。今はもうないでしょうけど、二人でデートもした大事な車をぶつけた事もあったでしょう。ニューヨークに行っても失意のままだったことを、思い出して下さい。だからその時の出来事をまず打ち消す必要があるんですよ。あなたは、2004年の暮れに二人で乗った観覧車も、もう一度乗って調整したいんじゃないですか?それはいい考えだと思いますよ。」

 道士は言う。「あなた達は、魂の奥底から求め合うように惹かれ合う相性に恵まれています。実際の今の二人の距離に関係なく、潜在的な心の距離はかなり近いんです」「二人とも、相手の事が気になって仕方がありません。それは二人に確かな絆が結ばれているからです」「でも三十五さんは、実は激しい想いであなたを求めているのです。あまりに激しいと、そういう自分の想いを抑えてしまって、行動に表すことをためらってしまうことにもなりかねません。ですからあなたが今首にかけているそのエメラルドは、その非常に激しい三十五さんのそういう想いを、最適に調整し、素直に表現できるようにしてくれます。また当時出来なかったあなたの過誤とでも呼ぶべき悪因を追い払ってくれます。」「あなたはどうして三十五さんが来ないのだろうと思ってましたね。それは、別の言い方をすれば、あなたが思う以上に激しい想いに駆られていたからなんです。でもそれを知らないから、悲観的な感情に包まれていたのじゃないですか」ぼくの心の中を見透かすように道士は語り続けた。

 「私には見えます。あなた方お二人がお家の中で楽しく語り合っているところが。ガーデニングしたり、食卓を仕事用のテーブルにして、二人で創作しているところも見えますよ。元々お二人は、全ての前提を覆すほどの劇的な恋愛相性というものを持っているのです。魂がぴったり寄り添っています。たとえ離れていても、いつも心が通じているんですよ。」

 「三十五さんは、あなたの側が、自分のいるべき場所だと思っているんです。今はお二人は別々の仕事をしているでしょうけど、いずれ同じ目的を持って、一緒に同じ夢を叶えることになるでしょう。一緒にいることでお互いに高め合っていけます。それは前世からの繋がりがあるからなんです。」

 道士はそういってぼくを励ましてくれたが、何か魂のどこかに呼びかけているような気がした。そして何かがぼくを待っているような気がした。 

補追;京極夏彦が最近こんなこと言ってる。「本は、買うだけでいい。読もうが読むまいが、いいと思った本を手元に置いておくだけで人生は豊かになる」と。ただもう一年で150冊はゆうに超えてしまっているし、自治会の仕事終わったら、Pythonでもブログ改良でも何でも本腰入れて取り組めると思うし、本も落ち着いて読めるかなあと思っている。三十五ちゃんに本を話して聴かせてあげてもいいよ。あと今年も僅かやね。

 今朝また久しぶりで三十五ちゃんの笑顔見れたよ。夢の中やけどさ、何か希望通りカラフルな広告を得たという、ちょっと今では説明がつかない内容やけど、はち切れそうな笑顔が見れて良かったよ、ホントに。じゃね!仕事がんばってね!



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