2024年11月26日火曜日

Intolerance

 Intolerance 不寛容

 その昔、まだアメリカがトーキーになる前のサイレント時代(白黒映画)にも名作と言われる作品がある。それが1916年に公開されたD・W・グリフィス監督の映画「イントレランス」である。映画は面白くなければヒットしないから、おそらく真面目臭って作った大作が市民受けしなかったのだろう。当時38万ドルという巨費を投じて作られた映画は、興行的に大失敗だった。もう一つの要因は、当時第一次大戦への参戦(国民は反戦で厭戦気分があった)という状況下でマッチしなかったのである。

 ところで来年1月20日に発足するアメリカのトランプ政権では、前回と同じく閣僚や大統領を支える職員の人選で難航が予想される。日本では、ペルーで開かれたAPEC首脳会議でのことで既に首相の評価が下がりつつある。ひとりスマホしたり、座ったまま要人と握手する姿が写されている。彼を支える外務省や補佐する人が首相を支えきれていないから、外交的にもすでに綻びが出ていると言うわけだ。渋滞に巻き込まれて集合写真にも入っていないというオマケまで報道されている。バイデン大統領然り。そう言えば昔田中角栄が中国でマナーを知らずにワイングラスを盃と同じように持って乾杯している姿が写し出されていた。こういった国際舞台のマナーの無さを日本の恥だとさえ思った国民も多かったに違いない。


    主催者であるペルーのボルアルテ大統領と握手する日本の首相(共同通信)


 「アメリカが覇権国である理由は、アメリカが豊かな国である理由と同じだ。それは、異質なものを認める『寛容』である。多くの歴史家が指摘するように、寛容こそが、古代ローマから続く覇権国の条件なのだ。」(野口悠紀雄「アメリカはなぜ日本より豊かなのか?」本年8月30日幻冬舎新書より発行)この中で野口氏は、「まさにこの点(解説すると→寛容を認める多様性を主張したのはケネディ政権だった)を否定するのが、ドナルド・トランプ前大統領だ。この点をめぐって、かつてないほど激しい世論の分裂に直面している。」という。人気僅かに残したバイデン大統領の最後の仕事が、ウクライナへの支援と武器使用に関する大幅な譲歩である。それにより更にロシアとの戦争が長期化(ロシアのプーチンが譲歩しないだろうから)し、エスカレートする情勢にある。トランプ政権になれば、更に自国の化石燃料を掘って掘って売りまくる「利益追求ファースト」が最前面に出るだろう(排出ガスクソ喰らえ)し、日本にも関税を仕掛けるかも知れない。※なおこの件に関し、YouTubeで小泉悠氏がアメリカが原油を増産することにより中東価格のバランスが崩れ、ロシア原油まで影響を受けてロシアが苦境に追い込まれることを米国が計算していると話している。

 そういったことを念頭に、上手くやってくれる首相なら問題はないのだが…(確かに石破首相は本来なら日米地域協定の見直しを図る意図があったはずだが、自民の中の周りとの協調性を最優先してそれを今ではひた隠しにしている)。閣僚で逮捕されてもおかしくない人がいると噂されてもいるし、参院選を前にしてどうなるんだろうか。


MC183  35 wa sekaijyude ichiban taisetsunahito .  



 

2024年11月23日土曜日

確かなことって?

 

小田和正「たしかなこと」

雨上がりの 空を見ていた 通り過ぎてゆく ひとの中で 

かなしみは 絶えないから 小さなしあわせに 気づかないんだろう

時を超えて 君を愛せるか 本当に君を 守れるか

空を見て 考えてた 君のために 今なにができるか



まだ二人が訪れてない場所。大台ヶ原の隠れたところ。 



忘れないでどんなときも きっとそばにいるから

そのために僕らはこの場所で おなじ風に吹かれて 

おなじ時を生きてるんだ

自分のこと大切にして 誰かのことそっと想うみたいに
切ない時 ひとりでいないで 遠く遠く離れていかないで
疑うより 信じていたい 例え心の傷は消えなくても
失くしたもの 探しにいこう いつかいつの日か みつかるはず

一番大切なことは 特別なことではなく
ありふれた日々の中で君を 今の気持ちのままで見つめていること

君にまだ 言葉にして 伝えてないことがあるんだ
それはずっと出逢った日から 君を愛しているということ

君は空を見てるか 風の音を聴いてるか
もう二度とここへは戻れない でもそれをかなしいと決しておもわないで

一番大切なことは 特別なことでなく ありふれた日々の中で君を
今の気持ちのままで見つめていること 

忘れないでどんなときも きっとそばにいるから そのために僕らはこの場所で 

おなじ風に吹かれて おなじ時を生きてるんだ

どんな時も きっとそばにいるから

MC183  35 wa sekaijyude ichiban taisetsunahito .  昨日の11月24日にボージョレ・ヌーボーを買って飲んだらすごく美味しかった。一緒に飲んだ日は11月23日やけどね...。予定通り今日はクリスマス・ツリーを出して飾ったよ。

2024年11月17日日曜日

戦争ごっこ

 現在ロシアが北朝鮮の兵1万人併せて約5万人の兵を動員して、ウクライナ領内に入り戦闘態勢に入っている。しかし一度は敗走したかに見えたウクライナ軍の戦術は、逆に小高い場所からロシア軍を迎え撃つという戦況により日に日にロシア軍の不利な状況になっている。合わせてドローン攻撃、アメリカから供与を受けたF16戦闘機や数々のミサイル兵器がロシアの最前線の兵士を襲う。最前線でウクライナが予め敷設しておいた地雷攻撃に遭っているのは北鮮の兵士だったりする。誰だって(小学生だって分かる)道路を真っ直ぐ進めば敵軍の攻撃の的になっているなら、取り敢えず退避するか、指揮官は戦術を変えて運用するだろう、そう思うがそうはならずに装甲車や戦車がやられたとしてもめげずに直進して攻撃に遭っている。

 これは既に別の戦線で負傷した兵士をそのまま使ったとしてかなりのロシア兵が敗走したり、戦列を離れる動きを見せているのと時を同じくしている。上官に不利な戦況を伝えると、一笑されて事実を受け入れられずに進軍を続けているのだそうだ。ほんまかいな?と関西弁で思ってしまう出来事が、今ロシア(或いはウクライナ)の最前線で現実に起こっているのである。以下のyoutube動画に詳しい。


ロシア軍を包囲するウクライナ軍

 今私が読んでいるのは、渡辺惣樹の「誰が第二次世界大戦を起こしたのか」という本。この本は時のアメリカのフーバー大統領が職を辞してからまとめた「裏切られた自由」によるもので、翻訳者の渡辺氏が解説している。日本が真珠湾攻撃した時には既に敵であるアメリカに機密情報が傍受されており、日本の動きが全て察知されていた。当時の歴史的な事実や裏話が最近よく本になっている。「真珠湾諜報戦秘録」もそうだ。つまり日本の連合艦隊は当時択捉(えとろふ)島の単冠(ひとかっぷ)湾に集結し、太平洋戦争の初戦を勝利に導くよう画策していた。しかし現実には日本の動きは既にアメリカ側に察知されていた。

 昨年の10月7日(ゴジラ誕生と同じ年の私の誕生日と同じ、プーチンの誕生日でもあるが💦)ガザ地区に陣地を構えるハマスが仕掛けたイスラエル攻撃を、モサドが早くから察知していたのとよく似ている。つまり先制攻撃を仕掛けさせることにより、国民に反戦感情を超えて敵に対する参戦に導くやり方だ。それはルーズベルト大統領も行ったということだ。


 イスラエル軍のその後の一連の動きを見れば分かる。「先制攻撃」じゃないか?ずっとそう思っていた。日本軍に対してもそうせざるを得ない状況を作り出していた。

 「ハル・ノート」は日本に対する最期通告であるが、それまでもワシントン条約などで不平等な状況を作り出して日本が国際連盟を脱退したり孤立化を図っていた。当時アメリカ国民は、第一次大戦に参戦した結果多くの戦死者を出し、その結果厭戦気分になっていた。英仏が対独戦をしたことで兵器商人が儲けたらしいが、ソ連やドイツとは戦えないなら日本が残っている。そして実際に歴史はそのように動いてしまった。フーバー元大統領はルーズベルトのそのような行動やどのようにして日本に対して参戦していったかを明らかにしたかったのだ。

 今世界で行われている紛争は、言ってみれば壮大な「戦争ごっこ」なのかも知れない。

追補;来年1月20日にトランプ政権が発足するについて一つだけ気になることは、cop29(本年11月11日から22日までアゼルバイジャンで国際会議が開かれる)を離脱することを表明していること。つまり地球の生命や自然という本来人間が守るべきことを優先しないという表明と同じということだ。

参考文献;渡辺惣樹「誰が第二次世界大戦を起こしたのか」草思社発行

マーク・ハーモン、レオン・キャロル・ジュニア共著「真珠湾諜報戦秘録」原書房、本年10月31日発行。

MC183 sekaijyude ichiban taisetsunahito wa 35 desu「三十五が安心して歩けるようにそばについててあげるね」右側に。


2024年11月9日土曜日

隠れんぼする人寄っといで

              鬼ごっこ

   三十五ちゃんってばあ 探しても見つからないよ

   どこへ行ったの 長い隠れんぼはもう飽きたよ

   やさしい三十五ちゃん 早くぼくを見つけてよ

   

         あっ三十五ちゃん、やっと出てくれたんやねぇ。あゝ良かったよ。ほんとに安心した。

       今度はぼくがつかまえる番だよ(あっ、間違えちゃった、つかまる番だよ。それからアニメ映画は「スラムダンク」の間違いな💦)

   ぼくはここにいるからさ もう逃げないから

   カンキョーは整ったから ね

   ほら ほっぺとほっぺ こうくっ付けて

   あったかいでしょ ね  ほらね!

   まだ行ってない ほったらかしのキャンプ場とか

   途中であきらめた山とか コウリャクしたいね

   二人で 

    久石譲「アシタカとサン」

    最近目まぐるしくいろんな事象が起きた。ワールド・シリーズで大谷翔平選手が属するL・ドジャースが優勝したこと。特に大谷が本来手術を要する程の肩を我慢して(隠して)出場したこと、それよりもあの歴史を塗り替える逆転満塁さよならホームランを叩き出したフリーマン選手にあっては、肋軟骨の骨折と右足首の捻挫で、この男ほんまに走れるのかよと思わせた程重症だったのに、でも息子のマックス君が難病で前途が心配されていたところを、大谷選手が病いの床にいたマックス君にビデオメッセージを届けて感動させたって話があったよね。それにきっとフリーマンも応えたんだね。そしてそのフリーマン選手に大谷も応えたんだね。

   

        画像は、www.movic.jpより 「もののけ姫」

    そしてヤンキースの頂上決戦が終わると、日本では衆院選で立民の圧勝と国民の議席大幅増と次期参院選を占う結果となった。またアメリカ大統領選では予想外にハリスが伸び悩み、トランプの圧勝で返り咲くことになった。自民がもし下野したならすごい地震が来ると息子とよく話していたものだけれど、とりあえず何とか今は持ち堪えている。ハリスには全米の女性歌手が皆ついていたけど、これまでのアメリカの経済が低迷していて、移民による自国民の失業や物価高で国民を悩ませておりその中枢にハリスがいたのに変えていけるの?という不信感か、票を動かす鋼の錬金術は生まれなかったようだ。トランプにはアメリカ経済を牽引する革命児イーロン・マスクがおり、今日(11月9日)にも重要なポストに彼を配置すると言われている。イスラエルのネタニヤフはもちろん喜んだし、ゼレンスキーも期待を抱くはずだ。※電気自動車といえば、もう充電なしの新たな時代に入ったと言われている。トヨタ初め次世代のクルマを開発中だ。そんな中で日産の9千人のリストラは衝撃的で、娘に大丈夫かとメールしたほど。思えば、ゴーンが掛け値なしのリストラを断行して日産を「再生」したと思われていたが、事情は違っていた。

    もう今年も2ヶ月を切った。土日が二連休でゆっくりしたいところやけど、今年は自治会でほとんど休みが消えてしまっている。だからそばに三十五がいたらなあ…と思わずにはいられない。

    だってもう隠れんぼするの疲れましたよ。20年も


補追; イーロン•マスクは、政府効率化省長官になる見通し。彼らはロシアとの早期和解を提案するやろうけど、そう上手くは運ばないはずだ。これまでの侵略地域をウクライナ🇺🇦が手放すはずもないだろうから。それは、ウクライナのモスクワへの軍事侵攻の本気度を見ても分かる。またイスラエルのネタニアフは自らの失地挽回のための対外攻勢に出ていたから、単にヒズボラやガザのハマス撲滅っていう単純な図式では治らない気がする。イランもいれば、サウジもいる。アラブはデカいからね。

更に補追;プーチンが、劣勢に我慢し切れず遂にICBM級のミサイルを使用したらしい。(11月22日報道)



新中東戦争のゆくえ