最近AIに関していくつかの動きがあった。一つは、芥川賞を受けた作家が作品の一部に生成AIを使ったと告白したことで注目を浴びた。今ではその作品が書店では既に三版が平積みされている。読んだ読者は、その部分はどこなのか非常に気になっているはずだ。それもそのはず、以前理研で巻き起こした「学術論文」騒動も、同じように論文自体が今後生成AIが変わってつくることも考えられるし、どの分野にもそういったことが予想される。序でに言うならば、文学界は「もう後に引けない」状態になったと言うことを意味している。これは大きなことで見逃せないかもしれない。これについてもし三島由紀夫や小林秀雄が生きていたら、どう言うだろうか?どういう評価を与えただろうか?もう認めてしまったんだからAIの存在を。既に認めてしまったら、もう後へは引けないのだ。誰が、いつ、その小説にAIが関わっているのを「検証」するんだろうか?下の記事に出てくるように、ソーラーパネルだっていつの間にか承認してしまって、それが「環境にいいから」と言う理由があったなら、それで適法(適正)ということになってしまうものなのだ。言うなれば、「パンドラの箱」を開けてしまった。
そして今回、海上保安庁が作ったポスターはAIによるもので、下の図案に落ち着き公開したものの、外部から早速クレームがついたのだった。結局取り下げざるを得なかったという曰く付きのモノで、消そうにも何時までもSNSは残ってしまうから厄介だ。音楽(楽曲や歌詞)やこういったデザイン、絵画といったアート作品分野にはAIが得意なデータを何億もの広大な中から拾い集めて、加工し、「気に入った」作品を瞬時に作成し、依頼者に提供してしまうので優れて重宝されている分けなのだけれど、「著作権」「意匠権」という人の権利と密接に結びついているから、問題を起こしてしまうことにつながる。
過去にも東京2020オリンピックでテーマデザインを募集したところ、盗用されたデザインが選者に知らずに選ばれてしまった。別のデザイナーのもの(市松模様をあしらった格子柄の奇抜なデザイン)に差し替えられたという経緯があったのは誰しも記憶にあるだろう。AIが仕事をやり遂げてくれるなら誰も苦労をしないということか…。
(話は変わるけど、離婚後の親権が片親だけでなく両おやになることが国会で立法化に向けて審議中であるけど、一部批判も出ている。子供の人生で大事な選択の時に両親の承諾が必要になるとか、色々問題もあるらしいが、なるようにしか人生ならないのなら、別に三十五もそんなに難しく考えないでもいいんじゃないかなぁ。おれは親権を放棄せざるを得なかったけど、その効力は子供の間だけのこと。永遠に続くものじゃない。子供と縁を切ったわけではないからね。三十五がきっと今親権とか調停とかの問題に直面しているかも知れんから、触れておくよ。未来を見据えているというなら、環境は少しずつ整えているから安心していいよ。)
最近書店で購入した本は、新潮文庫のジェフリー・ケイン著「AI監獄ウィグル」ちょっとネーミングが悪いと思うけど、立派なドキュメンタリー作品である。どんな内容かというと、「中国西部の新疆ウイグル自治区では、人々は自分たちの暗黒郷distopiaを『状況』と呼ぶ。」「『予測的取り締まりプログラム』にもとづいてAIは、その男性が将来的になんらかの罪を犯すと判定し、強制収容所に送るべきだと勧告する。警察官たちは同意し、男性をパトカーで連行する。男性は『再教育』の期間を終えてどこかの時点で戻ってくるかもしれないし、あるいは二度と戻ってこないかもしれない。」「政府の監視カメラとメッセージ・アプリ『微信(WeChat)』によって、あなたの購入履歴はつねに監視されている。」「仕事が終わって車に乗ると、道中また10ヵ所以上の検問所を通過し、自宅のある地区の入口ゲートでIDカードをスキャンする。そこは、IDカードをスキャンせずに出入りすることが許されていない、フェンスやコンクリート塀に囲まれた隔離地区ghettoだ。」「夕食の後夜のニュースを見おわると、居間の隅に設置された政府の監視カメラのまえで、政府の監視員とともにベッドで横になる。なんとか眠りにつけますように、とあなたは願う。」こんな感じの内容がプロローグだけで綴られている。
奈良県知事の山下知事をはじめ日本の維新(中華維新に名称変更すべきだ)が奈良県五條市の山林で推し進めているソーラーパネルは、中国製であり、解体するにも手に負えない代物で、ソーラー自動車が海南島で発火して大事故を起こしたように品質についても非常に問題があるが、これらはウイグル自治区で奴隷となっている人たちによって製造されている。世界中でその殺風景なパネルが山の美観を損ない張り詰められている。既に阿蘇山も張り詰められているし、あなたの住んでいる地域でも、全国津々浦々までもが森林の代わりにソーラーパネルが太陽光を浴びているのだ。もう既に手遅れになってしまった感じもしないでもない。山林から追い出された熊とか獣が街中に逃げて来ているという現実にも関わらず、日本人が喜んで(太陽がどれだけ照るかも知れない日本で)「環境に優しい」という言葉に騙されて導入し、設置している太陽光発電所によってこれからも日本人だけでなく中国の辺境にあえぐ人たちまでもが不幸になってしまうことに、一日も早く気づくべきだと思う。
「きっとあなたの辛い事、全部忘れられる日が来るから。必ず来るから」と欧介が桜子に諭すように言う。桜子はいう。「子供の頃からずっと思ってた。いつか王子様が迎えに来て、貧乏な私を助けてくれるって。それは。それは、貴方じゃないわ。」欧介は「わかってます」と答えると余計に桜子は悲しくなってしまうのだった。そして桜子は耐えきれず欧介の胸に身を委ねてしまう、涙を止める術も知らずに。自分の素直な気持ちを相手に伝えることがその時はできない二人だった。ずっと後ろの方で暗闇の中で光り輝きながらゆっくり回り続けている観覧車がそんな二人を見守っていた。
MC183
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