2025年6月22日日曜日

新中東戦争のゆくえ

    今回のイスラエルによるイランの濃縮ウラン施設ナタンズやウラン関連施設イスファハン、そして研究施設フォルドゥなどにある核関連施設に対する攻撃と複数の科学者らに対する殺害は、イスラエルの諜報機関モサドとアメリカのCIAによる計画的な攻撃であるとされている。ホセイン・サラミ革命防衛軍司令官、モハメド・バゲリイラン軍参謀総長、アリ・シャムカニ(ハメイニの顧問)アッバシ・ダバニ核科学者、モハメド・テヘランチ核科学者の5名が殺害されたと公表されている。

 既に2023年10月7日にガザのハマスが大規模な攻撃をイスラエルに仕掛けてより新中東戦争は起きてからそろそろ2年になろうとしているわけだが、パレスティナの活動家にはハマスの他に、レバノンのシーア派武装組織で「神の党」ヒズボラがいる。しかし今年の2月にイスラエルにより最高指導者ナスララ師が殺害されたことで緊張が増していた。

   画像は、日経新聞の記事より

 この地図のようにイランがイスラエルと敵対するハマスやフーシ派、ヒズボラを支援してきたのは事実であり、西側が最も懸念する核関連施設を増強し核武装する直前だったことから、イランへの攻撃はすでに西側の対外工作活動の一貫だった。前回は核関連施設へのサイバー攻撃であったが今度は武力攻撃に変わった。

 報道のようにまたもトランプ大統領が仲介の役名を担い、イランにこれ以上の最悪の被害が出ないようにバンカーバスターを用いて最後通牒を突き付けた形だ。イランの最高指導者ハメネイ師も国外に出たか行方知れずである。

 核保有国は、イランの東隣国のパキスタンをはじめ、イスラエル、インド、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、そして北朝鮮の9カ国と言われているが、パキスタンや北朝鮮は良くてイランはダメだというのはバランスが保てないような気もする。

 日本には核が持ち込まれていた事実はあるが政府は一貫して否定している。非核三原則があるからだが、ただその中で前総理の広島出身の総理が核廃絶の歴史的な発言をすることが出来なかったことが、本人にとってもそうであるが世界の中の日本の立場を表明する絶好の機会を逃したことが残念でならない。保守派は、既に核の存在が世界を支配しているのにナンセンスだと言うかもしれない。ただそうであっても日本は発言することが出来る唯一の被爆国なのだ。

 今日本の中でもフェンタニルの問題が俄かに注目を集めている。トランプ大統領がメキシコとカナダにかけた関税は、このフェンタニルという合成麻薬のせいである。去年一年で7万人以上がこの麻薬の過剰摂取で亡くなったされるが、一説によれば10万人とも言われているし喫緊の課題であったのだ。それが日本という安全な場所を経由して、たとえばメキシコ経由でアメリカに密輸する事もあり得るし、日本は単に経由地だけでなくアヘンと同じで蔓延する危険性すらある。現代の「アヘン戦争」と呼ばれる所以である。新型コロナの災厄が武漢発であったように、今度も武漢から世界中に災厄が広がりはじめているのである。


2025年6月8日日曜日

正義は時代遅れか?

  「世の中は不正義に満ちている。不正義がはびこり、もはや正義について論じることは時代遅れだと言う人がいるかも知れない。」これは、最近買った池本幸生の「不正義の克服」という本の書き出しだが、著者は、インドの作家アマルティア・センの「正義のアイデア」の翻訳者である。訳者は、最近の日本で起きた米騒動にも触れている。誰しもこの「不正義」については一家言持っているかも知れない。

 仮に警察が正義を放棄したらどうなるだろうか?前回の「六四」のところでは、中国という国は「正義」を放棄して久しいし、その弊害とでもいうべきものが世界中で起きている。タイではミャンマーで起きた大地震の余波で中華製ビルディングが倒壊したし(これは実は正義というよりももの作りの品質の問題であるが)、ヨーロッパでも同様の弊害があることを毎日のように耳に、目にするようになっている。ベトナムでは、日本のバイクは高いからと敬遠していたら、すぐ壊れてしまい修理するなら日本製の方がマシだと人々も考えを変えるようになっている。あのホー・チ・ミンでのバイクの洪水を見たことがある人ならイメージ出来ると思うが、とてもじゃ無いが公道を彼らと同じに走れないと思ってしまう。アメリカではどうか?最近、太陽光パネルのどこかに「キル・スイッチ」という通信機器が発見され、もし大停電とかインフラが一時的なトラブルが生じた際にこのキル・スイッチという即時停止できる機器がリモートで作動してしまうだろう。既にこれだけ日本にも都道府県知事の許可の下、不必要なまでに景観を損ねるパネルを貼りめぐらされている光景を見れば、既に同様のスイッチがあってもおかしくないし、それを異常だと思わない「不正義」が日本を支配してしまっていると思うべきではないだろうか?これは品質管理の問題ではない。

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 「侵略者が何の罪もない人たちを虐殺していることに抗議して、世界中でデモに参加する人たちがいる。そんなことをしても無駄だと言うのは侵略者の行為を容認しているのと同じである。それを容認すれば同じようなことが別のところでも起こる。遠く離れた国からであっても抗議の声を上げることは力になる。その声は侵略者たちへの圧力となり、侵略を企んでいる他の独裁者たちを思いとどまらせる力となり、侵略された国の人たちには精神的な支援となる。」と書いている。このことは、ベトナム戦争でアメリカの圧倒的な軍事力の前には無力に思えた北ベトナム政府軍であるが、やがて人々の反戦運動により米軍がサイゴンから引き上げざるを得ない状況を作り上げていき、ホー・チ・ミン率いるベトナム(政府軍と解放民族戦線)の勝利に結びついた歴史を見ても我々は納得するだろう。果たして正義とは何だろう。トランプは自分が誰より正義の統率者を持って任じていることだろう。しかしプーチンも御することはできないし、侵略された側のジェレンスキーの心も理解できてはいないのだろう。正義とは何だろう?鹿児島県警の所管で起きた事柄について、警察庁も県警本部長も容易に片付いたと認識しているのだろう。警視庁はどうだろう?神奈川県警はどうだろうか?殺人事件やレイプ事件でも、被害者サイドに立つよりも被疑者サイドに立って事を運ぶ弁護士のような扱いをしていないだろうか?もはや正義なんて時代遅れのことなんだろうか?

 最近司法界で、被疑者の人権が強くなっている。これまで例えば警察や検察官が意地でも被疑者や被告人を有罪に持っていくのが常套であったが、弱くなっているのか、明らかに有罪であろうというような事件でも不起訴や、捜査が中断してしまっている。あわよくば起訴されたら、それでも裁判で有罪を勝ち取ればいいと被害者は期待するだろうが、外国人が被疑者であればもう期待できないと思うべき世の中になってしまった。かつてのドラマが99.9%が有罪というのは夢のまた夢ということである。
 ところで、昨日はロサンゼルス・ドジャーズとカージナルス戦で起きた出来事は、「適正な審判」という問題だ。大谷が三度も、ボールをストライク判定に取られれば、誰しも選手本人の記録にも影響するし、もちろんチーム全体の勝敗にも影響が出る。これについてはMLBも問題視し複数の審判が数ヶ月の出場停止の処分になった。それが今日はムーキー・ベッツがヒットで一塁を踏む足が速いか、それとも一塁手の足が速いかが争われた。監督がこれについては当然の如く観客もベッツ本人も当然セーフとなるところが審判通りの判定でアウト。もちろん
チャレンジを監督も要求したが判定は覆らなかった。この件も再びMLBが問題視している。審判の判定というものは「信頼の原則」がある。仮に賭け事の対象であったなら、審判の判定で異なってくる。そのことを息子に言えば、「それより審判の処遇に問題があるんじゃね?」という言葉が返ってきた。彼は時々想定外の回答をする。処遇が適正だったなら、誤審はないというのだ。競馬もそうだが、重要な競技では、現代は写真判定で決まると言ってもいい。それでも真偽に首を傾げることも事実あるし、審判の判定に納得いかない選手も多い。逆にアウトをセーフにされたり選手に有利にされた事例もあるはずだ。小学校時代校庭でソフトボールをしていた頃流行った言葉に「審判は公平に」というのがあった。私の父親の名前が孝平だからそれを絡めていう者もいて恥ずかしい思いをしたが、確かに公平な世の中であって欲しいと切に願う。

2025年6月4日水曜日

六四天安門事件

  今日は、中国では国慶節と同じほど重要な日である(つまり人々の口には上らなくても、心の中で祈る日という意味である)。逆に中国以外の日本や世界の人々にとっても絶対忘れてはならない歴史に刻み付ける日として記憶に残っている。それは香港にいた人々や台湾にいる人、ウクライナにいる人も同様である。

 ただ日本の政治家は、どうもそういった歴史認識に欠ける人が多い。岩屋という名前の外務大臣。彼が渡米して不在中に中国人女性が自室に鍵を開けて入っていたが、追い返したという。YouTubeのインフルエンサーが八王子から立候補すると言ったら政調会長という地位を利用して追い落としにかかっている人がいるそうだが、現政権の首相すらアメリカより中国に頭を向けている。危ない大阪万博では入場料をUSJと同じような価格にして集めたのはいいが、交通機関や食べ物、入館するに二時間並ぶというテーマパーク並みの苛立ちに外人にすら不評を買っている。イタリア館は希少価値があると言われているが、そもそも入館料払ってすぐに見れるなら行っても良いが二の足を踏んでいる。あそこは以前仕事で一度入ったことがあるが、トラックターミナルで、モニターで監視する部屋があってトラックの出入りをチェックする仕事をしている人がいたが、それしかない島が夢洲で、その横の舞洲は文房具とかの販売をしているASKULとかいう会社とか低コストの土地なのか大きな工場みたいな会社がたくさんある。他にはゴミ処理場や下水処理場があるが、この辺りに大きな留置施設を作ったらいいと思う者だ。ただ津波が来たらひとたまりもないけれど。


 日経電子版のXへの投稿より。


 最近、胡錦濤が公の場に復帰しているらしい。え?習近平が公の場から排除したのに?となるが、長老派の巻き返しにつながるのか。また、それと時を同じくして、プーチンの姿がここ最近見えないという。写真や動画は過去のものだと指摘されている。そしてイギリスのスターマン首相がウクライナ参戦の意思があるという。もちろんイギリスが単独で行動することはないだろう。まずNATOの一員であること、米英が共同作戦でウクライナで活動したことを見れば新しい段階に来たことを意味する。ウクライナのドローンいよる攻勢は衰えるどころか目を見張るほどだ。それでか知らないが、ネットでもロシアの敗戦が濃いという人がいる。ロシアのプーチンよりの人々も彼が隠れていることをそれとなく批判しているのだ。それもこれも「64」だからか?知らんけど。


 

新中東戦争のゆくえ