2023年1月23日月曜日

あらためて公文書について考える

  2039年と聞いてあなたは何を連想するでしょうか?これから16年後の2039年には、ケネディ大統領の暗殺に関しての公文書が公開されるのです。かつて落合信彦氏が著した「2039年の真実」は、彼のライフワークとも呼ばれるものであり、読み応えがあった。要一読の書であると思うから、現役時代に先輩から「お薦めの本」はあるかと聞かれた時、即その本がいいと答えたことがあったのを思い出す。

               Ameba〜Canaco Almendrosさんの画像より


    YouTubeをほぼ毎日見る習慣がついているけど、おかしなもので時々以前の動画が出てくることがある。きっと誰かがこれを見た方がいいよと囁いているのかも知れない。下にリンクを張りました。確かに長い動画で、見ていると自分の母校のことを優良大学(加計学園問題)と言っておられたから好きになったのではないけれど、当時森友問題やサクラの会でこの公文書のあり方が問題になっていたから、古い動画でもきちんと最後まで見てしまった。 

 2018年に自殺した近畿財務局に当時在職していた赤木俊夫さんが財務省理財局長だった佐川宣寿氏に文書の改竄を命じられたかどうかが裁判の焦点になっていた。赤木さんの奥さんが訴えた裁判は、国が約1億円の賠償請求をあっさり認めたことで終結した。しかしいわゆる「赤木ファイル」は、黒塗りにされたまま真相は闇に葬られたのだった。

  磯田道史教授が会見したYouTube動画(2018年)

 磯田教授は会見の中で公文書の歴史的扱いについて説いていく。その中で大久保利通を現代の歴史家が信用しているが、彼は自分をよく描き、西郷隆盛のことをよく描くはずがないとか、独特の見解を述べておられるが、特に大事なことは、彼が指摘する「空気の支配の恐ろしさ」である。つまり社会が「誰も反論できない空気」になっているというのである。当時連日のように報じられていた安倍内閣の諸々の問題や日大アメフト問題とか個人が組織に潰されるという構図のことを言っているのである。

 公文書問題については、当時色々騒がしく言われており、以下のネットの質問コーナーでも取り上げられ、私も答えたことがあった。 

Quoraというwebsiteの質問コーナーで以前質問者から出された公文書に関する質問

Q「公文書を改竄したら、その文書も公文書だから問題がないと安倍内閣が見解を出しましたが、これについてどう思いますか?

 A「公用文書は改ざんした段階で公用文書ではなくなるという性質のものでしょう。つまり、公務員が文書を作成し、決済を受けて公文書となる。(或いは、少し違いますが捜査機関に従事する公務員が、被疑者の面前で調書を作成し、被疑者が署名押(指)印した文書など。)つまり、保管方法が紙であれ、デジタル化した文書であれ、仮に公文書だとして認定されたものは、手を加えることは意味がないことですし、決してやってはいけないことです。」

 公用文書と言ったのは、公務員だけでなく私人が作成し公務所に保管した文書も公用文書に含まれるので、それらを毀棄すれば公用文書等毀棄罪が成立します。設問の件ですが、公文書を改ざんした後に、それを「それでも同じ価値がある文書です」と言って問題ないという政治家ないし官僚がいたというなら教えて下さい。私は聞いたことがありません。(実際は北村議員が言ったのだそうな)

 予算委員会を含めて国会に提出された公文書が白塗りしたり、或いはコピーを改ざんした場合は、以前財務省が認めたように、間違いなく犯罪でしょうね。罪については、以下の記事が詳しく記載されており参考になります。

 公文書の改ざんについて問題となる罪は?(園田寿) - Yahoo!ニュース

あと、廃棄された公文書についての質問の回答は、こちらです。参考まで破棄された名簿を復元しろと言う主張と、正式に破棄されたはずの公文書がどこかに復元できる状態で残っているのは保安上マズイと言う主張。どちらが正しいと思いますか?に対するNozaki Kenさんの回答

補追;(2023年2月15日付産経digital)神戸連続児童殺傷事件で殺された土師淳君の父親が当時の事件記録の閲覧を強く求めてきたが、裁判所で保管されていた記録自体が既に廃棄されていた問題で最高裁判所が「適切ではなかった。反省し、申し訳なく思っている」と謝罪した。だがこのような裁判記録の廃棄は全国で立て続けに起きていて、そのこと自体が問題とされることはなかった。

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